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自宅サーバ更改その1 設計 [Windowsメモ]

 以前記事にした自宅サーバであるが、動作・性能に関しては問題を生じていないが、当時はLinux環境をHyper-Vへと移行させることを主眼としていたため、コスト的な面もあって冗長性の確保が行われていなかった。
 また、仕事でWindows Server 2012を扱う機会も多く、家のサーバーOSも新しくしたいと思うようにもなり、ここで自宅サーバ更改を目論んだ。

 現在のサーバ環境は以下の通りである。

CPU: Intel Core 2 Duo E8400
マザーボード: MSI P35 Platinum
メモリ: Micron DDR2-800 2GB×4枚
グラフィック: ATI RageXL PCI
NIC: OnBoard (Realtek RTL8111B)
    Intel PRO/1000 PT Dual Port Server Adapter
HDD: WesternDigital WD20EARX-00PASB0 2TB
     WesternDigital WD10EADS-00L5B1 1TB
ケース: Antec SONATAPROTO
電源: Antec EARTHWATTS EA380
OS: Windows Server 2008 R2
    Debian 6.0 squeeze / Windows XP Professional (Hyper-V)

 基本設計はそのまま踏襲するが、
・OSのアップグレード
・ある程度の冗長性、可用性の確保
・出来る限り導入コストを抑える
を今回の更改における要件とした。

 現状では、Windows Server 2008 R2をファイルサーバ 兼 Hyper-VホストOSとして、Hyper-VゲストにDebian(インターネット接続ルータ)及びWindows XP(リモートアクセス)を導入している。
 2コアCPU上で2つのVMを動かしてはいるが、どちらのVMも負荷が低いため、ファイルサーバへのアクセス中にインターネット速度が落ちるといった事は起きていない。
 せっかくの更改タイミングなので、それぞれのOSは新しいものを取り入れたいが、OSのアップグレードを行うのであれば、4コアのCPUにして少し余裕を持たせたい。

 1TBのHDDにシステムOSや仮想HDD、アプリケーション等を入れていて、2TBのHDDをファイルサーバとして共有している。
 2TBのうち、2/3以上を使用しているので、容量を少し増強したい。
 また、冗長化は一切考慮していないので、そこも改良したい。

 導入コストに関しては、それ程の性能は求めていないという事もあるし、そもそも無駄遣いできる余裕もないので、なるべく現状の資産(手持ちのパーツ)を生かせる形にしたい。


 以上の事を考慮して構成したものが、下記の更改サーバとなる。

CPU: Intel Core 2 Quad Q9400S
マザーボード: GIGABYTE GA-G33M-DS2R
メモリ: NANYA DDR2-800 2GB×4枚
グラフィック: OnBoard (Intel GMA 3100)
NIC:  OnBoard (Realtek RTL8111B)
     HP NC360T (Intel PRO/1000 PT Dual Port Server Adapter OEM)
     Intel Gibabit CT
SSD: crucial CT128M550SSD1
HDD: WesternDigital WD30EZRX-00D8PB0 3TB×2台
     WesternDigital WD20EARX-00PASB0 2TB
ケース: Antec SONATAPROTO
電源: Antec EARTHWATTS EA380
OS: Windows Server 2012 R2
    Debian 7.0 wheezy / Windows 7 Professional (Hyper-V)

太字が変更点で、赤太字が更改に合わせた新規購入品)

 2TBのHDDとケース、電源以外はすべて変更となっている。

 今更Core2Quadで新規に組むとはどういう事だ、という感じではあるが、これであればマザーボード、メモリは手持ちのものを使えるからである。
 DDR3メモリは一時期よりも非常に値上がりしていて購入したくないのと、Core2Quadの中古価格もようやく落ち着いてきたので気軽に買えるようになったという点もある。
 Q9400Sのシングルスレッド性能はE8400よりやや劣るが、それが重要となるケースはあまりないであろうという事で妥協した。
 また、24時間稼働のサーバであるので、電気代も考えて低消費電力モデルのCPUを選択した。

 Core2はEPTに対応してないが、Windows Server 2012 R2のHyper-Vでの必要要件とはなっていないので、動作に関しては問題ない。
 パフォーマンスは多少制限されるかもしれないが、現状でも不満を感じていないので良しとする。
 なお、Windows8/8.1のクライアントHyper-VだとSLATが必須要件となるので、そちらでは使えない。

 同世代のマザーボードであるのに交換している理由は、サーバのダウンタイムを短くするため、事前にある程度の構築を行ってから入れ替え作業に入るので、マザーボード、CPU、メモリ、システムディスク、NIC等は動作中のシステムとは別に用意しなければならないからである。
 そのため、メモリも同規格、同容量であるが、別物になっている。
 オンボードグラフィック付きのマザーボードになったので、グラフィックボードは不要になるという利点も得られた。
 今までは最低限のグラフィック出力のために、PCIカード(not PCI-E)のRageXLを使用していた。

 ストレージ構成は、3TBのHDD 2台を記憶域プールにてレイアウト「Mirror」を選んで冗長構成とし、ファイル共有ドライブとする。
 128GBのSSDは、先頭80GBにWindows Server 2012 R2を入れ、残りの部分にHyper-Vの仮想HDDを置き、定期的に2TB HDDへバックアップする。
 2TBのHDDは、それ自体はなくなっても困らないようなデータ置場として、バックアップデータなどを配置する。
 それぞれのドライブではVSSを有効化し、ファイルの誤削除等にも対応できるようにする。
 これで、一定の冗長性、可用性を確保した構成としている。

 HP NC360T は Intel PRO/1000 PT Dual Port Server Adapter のOEM品でヤフオクにて購入したものだが、VendorIDが8086となっておりWindows上での認識もIntelのものとなるので、Intel純正品と完全に同一のようだ。
 よって、今後の記述では Intel PRO/1000 PT Dual Port Server Adapter として扱う。

 Debian 7.0 wheezy には最初からHyper-V統合サービスが組み込まれているので、以前のような作業は必要なく非常に楽である。

 ネットワーク構成はOS内部でやや変更点があるので、それについては次回としたい。


 以下、余談。

 Pentium J2900、Celeron J1900あたりの超低消費電力CPUを用いるのも面白いと思って検討したが、PCI-EやSATA等のI/O周りが貧弱すぎる、EPT等の最近の仮想命令にもほとんど対応していない、DDR3メモリも新たに買わなければならない、とデメリットが目立ったので止めてしまった。

 当初はIRSTにてRAID1にしようと考えていたが、RAID BIOSが2TB超に対応していないようで、RAID作成時に3TBのHDDは選択肢に現れなかった。
 仕方がないので、代わりに記憶域プールでレイアウトを「Mirror」として冗長構成を取るようにした。

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